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 ”好きな映画がロードショー公開された月に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「チャンス」。
 1979年12月19日(米)に公開されました。(少々ずれました。)

知的障害があって読み書きもできないでテレビばかり見ている庭師のチャンスは物心ついた頃から住み込みで働いていた家の当主の死を知らされるが、意味を理解できないでいる。代理人の弁護士から命じられて、今まで出たことがなかった屋敷を出されることになった。

チャンスは町に出て、さ迷い歩いているところ高級車に接触してしまい、乗っていたエヴァから家での治療を勧められ招かれる。そこで病のため寝たきりのエヴァの夫であり経済界の立役者であるベンジャミンとも知り合うことになる。

ベンジャミンはチャンスを事業に失敗して家財を失った実業家であると早合点し、チャンスの単なる庭の手入れや植物の生長の話を「経営者は庭師みたいなものだ」と「経済畑」の話と早合点し、不況下にある米国を立て直す暗喩であると考えて大統領、経済人に彼を紹介することにした...。(ウィキペディアより抜粋)


 いつものように夜7時くらいからゆるくスタート。
 お楽しみに。

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 毎月最終土曜の夜恒例、アルック・プレゼンツ・”アマデュオス”ボサノバ投銭ライブを週末26日に開催します! 

 3回ステージ(演目は各回変わります)で、1st・PM7時 2nd・PM8時 3rd・PM9時、それぞれスタート。
 ワンステージだけでも、通しで全部聴かれて、お客様次第でOK。

 元々ノンチャージの当店ですが、ライブの際も席料等はございません。
 ただし、彼らの演奏を聴かれて応援したくなったお客さまのために?、投銭入れをご用意いたしますので、お会計のあとチャリ~ンと入れていただければ幸いです。

 「ステージ」と「客席」の垣根を取り払い、アマデュオスの二人が壁沿いにぐるりと設置されているベンチシート中央に腰掛け演奏する形態に模様替えして早一年を経ました。
 この二人をとり囲むようにして聴いていただく、ソファ・サウンズ(ライブハウスなどの商業施設ではなく、リビングルームをはじめとするプライベートな空間で心地よい音楽体験をシェアするイベント。2009年ロンドン発祥。)の発想は当店におけるアマデュオスのライブスタイルとしてすっかり定着したようであります。
 どうぞマイクを介さないすぐ傍らで鳴り響くギターの生音のすばらしさをご堪能あれ。

 北国育ちの店主も思わず肩をすくめる寒さが続く今日この頃ですが、荻窪のちいさなカフェで、ほっこり温かいギター演奏をごゆるりとお楽しみください。


 【アマデュオス・プロフィール】
 ガットギター2本だけで演奏する男女インストゥルメンタル二重奏ユニット
 2008年より首都圏のカフェ、バー、レストランに於ける演奏活動を開始
 生ギターの音色を大切にし、心地良く優しいサウンド空間を演出することを心がけている
 主な演奏レパートリーはボサノヴァの他、国内外のポップス、映画音楽、日本の愛唱歌など多ジャンルにわたる

 【お問合せ・ご予約】
 050・5438・2276(カフェ専用携帯)







 1月20日は、オードリー・ヘップバーンの25回目の命日にあたります。
 先週に引き続き、この稀代の名女優を偲んでお送りする今夜のアルック座は、1967年に公開された「いつも2人で」。
 数あるヘップバーン作品のなかでも、店主一番のお気に入りであります。
  

 人生はいつも長い旅路。出会いと別れ、喧嘩と仲直り、熱愛と惰性……倦怠期を迎えた結婚12年目の夫婦が今再び愛を取り戻そうと旅に出る...(DVD解説より)

 本作原題は、「TOW FOR THE ROAD」。
 一組の夫婦が、出会いから12年の間に、フランスに通じる街道を6度旅します。その時々の二人の関係性、身の回りの状況は、当然の如く変化していくわけですが、旅の舞台は、いつも同じ道という設定。
 時間軸が一部交錯してしたり、瞬時に次の旅に切り替わるややこしい演出もあるので、旅のお伴である車を手掛かりに、二人の旅の軌跡を並べてみました。ちなみに、()内の数字は映画にでてくる順番。

 1回目の旅(1)ジョアンナ(オードリー)とマーク(アルバート・フィニー)が出会った学生時代のヒッチハイク

 2回目の旅(3)車が買えない二人はマークの元カノ家族とのチープなアメ車の旅に

 3回目の旅(2)ようやく購入できた中古のMGでの二人旅、ジョアンナは妊娠中

 4回目の旅(4)赤いオープンカーでのマークの一人旅、ジョアンナは生まれた子供の世話で留守番

 5回目の旅(5)子供と一緒に3人で、車は同じく赤のオープンカー

 6回目の旅(6)現在の二人、車は白のベンツに格上げ

 公開当時、38歳になっていたオードリーは、あの妖精の如き可憐さのアピールこそ少なくなったものの、7歳下のアルバート・フィニー相手に、エレガントな麗しさをたたえた大人の女優として、貫録の演技を魅せております。
 「いつも2人で」は、オードリーといえばジバンシーというイメージを断ち切った作品でもありました。89着に及ぶプレタポルテが衣装として乱舞する本作は、60年代というテーマで、オードリー・ヘップバーン単独ファッションショーを3回分くらい観たような贅沢な気分を味わえます。
 いろんな意味で新境地を開いたオードリーではありましたが、残念ながら次作『暗くなるまで待って』出演後、家庭を優先するがために一時女優業から身を引くことになるのでした。

 本作のもう一人の立役者は、間違いなくスコアラー、ヘンリー・マンシー二でしょう。
 夫婦間の葛藤の収め方はさまざまでありましょうが、スター中のスター、オードリーを主役に迎え、実験的手法で撮られた倦怠期な夫婦ロードムービーという異色の本作においてでさえ、マンシーニの泣きそうなくらいノスタルジックなテーマ曲がラストシーンに流れてくると、「なんだかんだいっても」とか、「いろいろあったけど」とか、ありがちな文節で締めくくるのが許されてしまう気になってしまう。
 全部さらっていってしまう音楽の力、映画におけるスコアの重要性を、あらためて認識させられる作品であります。

 いつものように、午後7時くらいからゆるくスタート。
 お楽しみに。

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 1月20日は、オードリー・ヘップバーンの25回目の命日にあたります。
 アルック座では、”Audrey January”と銘打ちまして、2週連続でヘップバーン主演作を取り上げます。
 というわけで、彼女を偲ぶ今夜の作品は、1961年に公開された『ティファニーで朝食を』。
 
 いうまでもなく、ヘップバーンの代表作である本作。
 原作は、ノーマン・メイラーをして「もっとも完璧に近い作家」と言わしめた早熟の天才トルーマン・カポーティ。
 小説の映画化となるとよく起きがちなことですが、『ティファニー』にしても、小説と映画で描かれている世界観の差異が甚だしい作品として挙げられることが多いといっていいでしょう。
 
 事実、カポーティが映画化を許可した第一条件は、主演にマリリン・モンローを据えるということだったといいます。
 主人公のホリーが高級娼婦とも捉えられかねない設定であったことから、モンロー側がイメージ低下を嫌ってこのキャスティングは頓挫。カポーティは、ヘップバーンがホリー役を演じることになり、彼女に合わせてシナリオを書き直すことにしたパラマウント社に不快感を表したといいますから、この主役交代劇によって、小説と映画が別物になってしまうことを予見していたのでしょう。

 とはいえ、2008年に小説『ティファニー』の新訳を手掛けた村上春樹氏もあとがきで述べておりますが、原作とかい離しているからといって、その映画自体の出来栄えを左右ものでもありません。
 ・・・映画は映画として面白かった。あの時代のニューヨークの風景がとても美しく楽しく描かれていた。だから映画と比較してとやかく言うのはもうやめよう。・・・
 ただ、春樹氏は、原作に忠実なリメイクを望めないものかと続けております。すると、新たな悩みが。
 ・・・なかなか具体的な名前が思い浮かばない。困りますね。本を読みながら、どんな女優がホリーに相応しいか、ちょっと考えてみて下さい。・・・

 「ティファニーの店内にいるみたいな気持ちにさせてくれる場所が、この現実の世界のどこかに見つかれば、家具も揃え、猫に名前をつけてやることだってできるのにな。(村上春樹訳)」
 小説版『ティファニー』で、主人公ホリーは、「ティファニーみたいなところ」を、「自分といろんなものごとがひとつになれる場所」とも語ります。
 そこは、真の安らぎを得られるシェルターのようなところなのでしょうか。
 となるとです、原作に沿うならば、タイトルは「ティファニー(のような場所)で朝食を」というニュアンスをもちえているのかもしれません。
 映画の試写を観たカポーティは椅子からずり落ちんばかりに驚いたといいます。
 早朝、ティファニーのショー・ウィンドウ前で、朝食のクロワッサンをヘップバーンにかじらせるタイトルずばりのベタな設定で映画が始まったからでした。

 原作とかけ離れた演出に、カポーティは茫然自失といったところでしょうが、ジバンシーの黒いドレスをまとったヘップバーン、朝もや煙るマンハッタン五番街、そして流れるは、ヘンリー・マンシー二のあの「ムーン・リバー」。
 このあまりにも有名な、映画版『ティファニー』のオープニングの完璧な美しさには、何度観てもため息をついてしまいます。

 いつものように、夜7時くらいからゆるくスタート。
 お楽しみに。

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 ”好きな映画がロードショー公開された月に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「ラ・ラ・ランド」。
 2017年12月9日(米)に公開されました。


舞台はロスアンゼルス。高速道路は朝の大渋滞となっており、多くのドライバーが苛つきからクラクションを鳴らしている。渋滞の中に巻き込まれていたミア(エマ・ストーン)は女優の卵で、車中で台詞を覚えようとするが、後続車を運転していたセブ(ライアン・ゴズリング)に煽られて悪態をつく。ハリウッドにある撮影所でカフェ店員として働きつつ夢を追うミアだが、オーディションの結果は散々で、一向に役はもらえない。一方のセブはジャズピアニストで、歴史ある店が売れないジャズを諦める現状を嘆き、古き良きジャズを愛でる自分の店を開く夢を持つが、実際には姉ローラ(ローズマリー・デウィット)にも身を固めるよう諭される始末である。ある日例によってオーディションに落ちたミアは、ルームメイトの3人に誘われ、クリスマス・パーティに参加することになる。顔を売るための出席だったが思うようには行かず、挙げ句車がレッカーされてしまったミアは、夜道を歩いて帰路につく。通りかかったバーから偶然聞こえてきた音楽に惹かれてレストランへ入る。音の主は高速道路で煽ってきたセブで、ミアは曲に感激して声を掛けようとするが、契約通りの曲を弾かなかったことで解雇されたセブは、彼女を邪険に扱って店を出る...(ウィキペディアより抜粋)


 去年の2月のある日、店主はブルックリンのとある街を歩いておりました。

 たまたま通りかかった映画館の上映予定ボードを目にすると何やら記憶にある作品名が。

 それが、NYを訪れる直前東京で聴いた渋谷陽一大先生(店主をロックにのめり込ませた張本人)のラジオ番組で取り上げていた「ラ・ラ・ランド」でした。

 その情報によると、その映画は今どき珍しくミュージカルであるということ。

 監督は3部門でオスカーを受賞した「セッション」のデミアン・チャゼルであるということ。


 確かこの監督って若かったよなぁ(今年32歳)。

 そもそも、かび臭い印象のミュージカル映画が何故に大ヒットを飛ばしているのだろうか。

 若き才能と古き映画ジャンルのギャップに店主は混乱しながらも、帰国前日の夜、この映画館の扉を押したのでした。


 後から聞けば、チャゼル監督が大学在学中から温めていた作品だといいます。

 ミュージカル映画の根幹を成す音楽担当は、同級生だったジャスティン・ハーウィッツ。

 このハーバードコンビがすごいのは、敬遠される可能性が高い現代ミュージカルである本作の出資を勝ち得るために、商業的成功が得やすいとみた「セッション」の制作を先行したことです。

 ご承知の通り「セッション」は大評判となり、「ラ・ラ・ランド」への出資の約束手形となりました。

 ノスタルジックなミュージカル映画のスタイルをとりながら、観客が自分の人生を重ねやすいありがちなラブストーリーを描いてみせる。

 誰も想像しなかった素晴らしきミュージカル映画がこうして陽の目をみたことは、トム・ハンクスの言葉を借りればまさに「神に感謝」したいという最大級の賛辞を店主にしても贈りたくなってしまうのであります。


 いつものように夜7時くらいからスタート。

 お楽しみに。


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 ”好きな映画がロードショー公開された月に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「アリスの恋」。
 1975年12月9日(米)に公開されました。


娘時代には歌手を目指したアリスも、すでに35歳。粗野な夫に頼りきり、こましゃくれた小学生の息子トミーと平凡な生活を送っている。しかし、夫の事故死をきっかけに、アリスは再び歌手を目指すことを決心し、トミーを連れて故郷モンタレーを目指し旅立った。

オンボロ車での長距離移動ではたちまち金が底をつき、途中の町で職を探すアリス。歌手と名乗ってバーを回るが働き口は見つからない。ようやく雇われたバーで言い寄る男とすぐに懇意になるアリス。だが、この男はドメスティック・バイオレンスで妻をいたぶる危険人物だった。

トミーと共に町から逃げ出し、男に頼る自分の性格を反省するアリス。次に立ち寄った町ではウエイトレスの仕事しか見つからなかった。店の常連で離婚歴のある牧場主デヴィッドはアリスに好意を抱き、息子のトミーにも優しく接してくれた。しかし、男には頼るまいと心に決めたアリスはなかなかデヴィッドと打ち解けられない...。(ウィキペディアより)


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 いつもは毎月最終土曜の夜に開催しております恒例のアルック・プレゼンツ”アマデュオス”ボサノバ投銭ライブ。
 毎年12月は一週繰り上げたクリスマス・ウィークに決行しておりまして、今年はクリスマス・イブ・イブ・イブの22日土曜にやります!
 

 3回ステージ(演目は各回変わります)で、1st・PM7時 2nd・PM8時 3rd・PM9時、それぞれスタート。
 ワンステージだけでも、通しで全部聴かれても、お客様次第でOK。

 元々ノンチャージの当店ですが、今回も席料等はございません。
 ただし、彼らの演奏を聴かれて応援したくなったお客さまのために?、投銭入れをご用意いたしますので、お会計の際チャリ~ンと入れていただければ幸いです。


 今月も「ステージ」と「客席」の垣根を取り払い、アマデュオスの二人が壁沿いにぐるりと設置されているベンチシート中央に腰掛け演奏いたします。
 二人をとり囲むようにして聴いていただく、ソファ・サウンズ(ライブハウスなどの商業施設ではなく、リビングルームをはじめとするプライベートな空間で心地よい音楽体験をシェアするイベント。2009年ロンドン発祥。)ならぬ、ベンチ・サウンズといったところでしょうか。
 マイクを介さないすぐ傍らで鳴り響くギターの生音のすばらしさを堪能あれ。


 クリスマスにちなんだ曲も交えながらの、いつもに増して楽しいステージをご期待くださいませ。

 荻窪のちいさなカフェで、心躍るギターの調べをごゆるりとお楽しみください。


 【アマデュオス・プロフィール】
 ガットギター2本だけで演奏する男女インストゥルメンタル二重奏ユニット
 2008年より首都圏のカフェ、バー、レストランに於ける演奏活動を開始
 生ギターの音色を大切にし、心地良く優しいサウンド空間を演出することを心がけている
 主な演奏レパートリーはボサノヴァの他、国内外のポップス、映画音楽、日本の愛唱歌など多ジャンルにわたる


 【お問合せ・ご予約】050・5438・2276(カフェ専用)








 諸事情により、当店電話番号が変わりました。
 新しい番号は、050-5438-2276です。
 ご予約、お問い合わせ等はこちらで受付いたします。
 旧番号を登録されておりますお客さまにおかれましては、お手数ではございますが再登録をお願いいたします。

 アルック店主






 

 

 ”好きな映画がロードショー公開された月日に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「ジョンとメリー」。
 1969年、49年前の本日12月14日に公開されました。

ニューヨーク、マンハッタン。家具のデザイナー、ジョンのアパートで目覚めたメリーは、自分がどこにいるのかしばらくの間わからなかった。昨晩、独身男女が集まるバーでふたりは出会い、お互いの名前も聞かないまま一夜を共にしたのだった。メリーは、整頓されたジョンの部屋を見て女の影を感じる。ジョンはかつてファッションモデルと同棲していた過去があり、メリーはある有力政治家と愛人関係にあった。朝食を食べ、昼食まで共にしたふたりは、とりとめのない会話をしながらも、次第に惹かれあっていく。しかし、ちょっとしたことでメリーは帰ってしまい、彼女が残した電話番号をジョンは消してしまう。ふたりは再び出会うことができるのだろうか。(ツタヤ・ディスカスHPより)

 本作は、メルヴィン・ジョーンズの同名小説を映画化したものです。
 店主はその昔この作品を、NHKのラジオドラマで聴いて知り、小説を買いました。
 映画自体はどこかのテレビの深夜帯で観たような気がします。
 印象的だったそのラジオドラマは、表向きの会話と心中での本音のつぶやきという表裏不同のかけひきがうまく脚本に落とし込まれ、出会ったばかりの男女の互いに探りを入れずにはいられない心理がよく伝わってくる出色の出来栄えでした。
 あとから思えば、このラジオドラマの制作スタッフには、ピーター・イエーツ監督による映画版「ジョンとメリー」へのリスペクトもやはりあったのでしょう。
 本作を初めて観たとき、ラジオから伝わってきた悲しいくらい静謐な空気感は、この映像作品に流れているものを踏襲したのだろうと直感しましたから。

 映画の出来とは違う次元で、いろいろ教えてくれた作品でもあります。
 たとえば、ジョンが住むロフト風アパートのこの上ないかっこよさだったり。(斜めに立ち上がった部屋の一面に大きな窓がはめ込まれているあの感じ。)
 エッグスタンドを使ったゆで卵の食べ方だったり。(ジョン、メリー銘々違うんですよ。)
 てっきりフラスコをコーヒーサーバー代わりにしているのかと思いきや、それがあのケメックスだったり。
 1969年公開当時のニューヨークでは、帝王ウォーホルがまだまだブイブイいわせてたんだろうと想像がつくポップアート・パーティーのくだりがあったり。

 とにかく、ジョンが属するニューヨーク・スノッブ階級の生活の一端を垣間見せてくれたようなこの作品は店主には刺激的でありました。
 高報酬の家具デザイナーという役どころに当時32歳のダスティン・ホフマンがはまっております。
 24歳のミア・ファロー演じるメリーは、地方都市出身だったり部屋をシェアしていたりどちらかというと大衆階級寄りに描かれているのですが、ボーイッシュなショートヘアーにミニマルなワンピースがとっても似合っていてまさにこの時代のアイコン的女の子象。
 60年代も終わりを告げようというニューヨークを舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールものとして、この男女の「組み合わせ」の危ういバランス感は結構リアリティがあるように思うのですが。 

 いつものように夜7時くらいからゆるくスタート。
 お楽しみに。

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 ”好きな映画がロードショー公開された月日に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、コーエン兄弟監督作「インサイド・ルーウィン・ディヴィス 名もなき男の歌」。
 5年前の2013年12月6日に公開されました。

1961年、NYのグリニッジ・ヴィレッジ。ライブハウスで歌うフォーク・シンガーのルーウィン・デイヴィスは、最近何をやっても裏目に出てばかり。一文無しで知り合いの家を泊まり歩く日々。つい手を出した女友達からは妊娠したことを告げられ、おまけに仕方なく預かるはめになった猫にも振り回される始末。山積みになったトラブルから逃げ出すようにルーウィンはギターと猫を抱えて旅に出る。年老いた父との再会の末、とうとう歌をやめて父と同じ船員に戻ろうと決意するが、それさえもうまくいかない。旅から戻り打ち拉がれたルーウィンはまたNYのライブハウスにいた。歌い終えたルーウィンがふとステージに目をやると、そこにはやがてフォークの世界を大きく変えることになる無造作な身なりの若者の姿が...(公式サイトから抜粋)

 ディラン以前のフォーク・シンガーというと、ウディ・ガスリーやピート・シーガーくらいしか名前が出てきませんが、本作主人公のルーウィンにはモデルがおりまして、そのディランが駆け出しの頃憧れていたというデイヴ・ヴァン・ロンクなるフォーク歌手がその人。
 この人物の回顧録を下敷きに、コーエン兄弟が脚本を書き、監督したのが本作になります。

 1961年のNY、フォーク・クラブのメッカだったグリニッジ・ビレッジが舞台というのがまず興味深いですね。
 となると、ほどなくして時代の寵児になるボブ・ディラン寄りに焦点をあてたくなるところですが、そのディランと入れ替わるように人々の記憶から失われていった彼の5歳年上となる先輩ミュージシャンをモデルにして主人公を創造したあたりがコーエン兄弟らしいところ。
 時代の変わり目には、突然スポットライトを独り占めにするものが現れる一方で、舞台上からそっと袖に消えるものもいるということであります。
 また本作で特筆すべきは、撮影が「アメリ」を撮ったブリュノ・デルボネル。
 このセザール賞(フランスのアカデミー賞)を獲ったフランス人カメラマンが、冬のグリニッジ・ビレッジをどんな風に切り取って魅せてくれるのかは要注目です。
 

 あと、音楽を軸にした映画にありがちなのは、演奏シーンをおろそかにして完成度がガクンと下がってしまうという問題でありますが、本作については心配いりません。
 ルーウィン演じるオスカー・アイザックの歌とギターは玄人はだしの見事な腕前。
 実は彼、ジュリアード音楽院卒という経歴を持っているので、それも納得の業であります。

   
 いつものように、夜7時くらいからゆるくスタート。
 お楽しみに。

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