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カテゴリ:雑記( 120 )

 アムステルダムからデン・ハーグへの小旅行の続きです。

 
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 マウリッツハイス美術館のすぐ隣の敷地にある、とある伯爵のお屋敷だった建物。
 人呼んで「騎士の館」。
 現在の役回りはなんと国会議事堂。
 オランダ女王が毎年ここに馬車で乗り付け、議会開会式が行われるそうです。



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 議事堂の敷地入口にあった屋台に寄ってみました。
 お目当てはオランダ名物ハーリングです。
 要は鰯の塩漬けなのですが、発酵食に抵抗感が皆無の我ら日本人には、これはこの上ない御馳走。
 しかも、このとき6月中旬が身がぷりぷりの初物時期。
 たとえ国王でさえ、尻尾をつまんで天を仰ぎ、頭からかぶりつくのが正式なハーリングの食し方なのですが、こちらのは食べやすいようにぶつ切りで。
 実は屋台のお兄さんから、「外で食べちゃあ、だめ」の注意喚起がありました。
 なぜ?
 下の写真の屋根にご注目。
 オランダ人のみならず、オランダのカモメもハーリングには目がないようで。
 彼(彼女?)は日がな一日、テイクアウトのハーリングをかっさらおうと臨戦態勢をとっているわけであります。
   
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 オランダ風フライドポテト、フリッツの専門店Frites Atelierでお昼。
 とにかく、すごいボリューム。
 タンクに入った自家製ソースもセルフサービスで好きなだけかけられます。
 フライドポテト=軽食という概念は、食べ始めてすぐ崩れ去りました。
 食べても食べても減りません。
 二人、いや三人で一人前をシェアしてちょうどいい具合かも。
 おいしかったのですが、当然、僕ら三人全員、残してしまいました。



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 見上げれば、街のあちこちに王冠のオブジェがぶら下がっておりす。



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 フェルメールのあるマウリッツハイスの他にも、デン・ハーグには意外な個人美術館があります。
 それは、「だまし絵」で知られる奇想の版画家エッシャー。
 「無限」を表現することに生涯興味を惹かれた人でした。
 近年、日本でも回顧展が記録的入場者数を集めたり、ドキュメンタリー映画が公開されたり、彼の再評価は著しいものがあります。
 生まれはこの町ではありませんが、両親がハーグに住んでいたことがあるそうです。
  
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 美術館の建物は、以前オランダ王妃の冬の離宮でした。
 歴史を感じる様相のなかに、モダンなオブジェがあちらこちらに。
 エッシャーの版画の不可思議さはもちろんですが、美術館自体も興味深いものがあった訪問でありました。


 2日目まだ続きます。






 朝、スキポール空港駅から、オランダ鉄道でデン・ハーグへ。
 途中窓から遠くに風車が見えたりするオランダ的田園風景をのんびり眺めながら約40分ほどで到着。
 
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 デン・ハーグ駅です。
 国会議事堂、王宮、国際司法裁判所等があったりする、政治の中枢を担うオランダで3番目に大きな都市。
 フェルメールを所蔵するマウリッツハイス王立美術館はこの街にあります。
 



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 駅から徒歩10分。
 着きました。マウリッツハイスです。
 屋根にはオランダ王室の紋章が。



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 さて、
 この画はフェルメール...ではありません。
 その対面前に観ておきたかった画。
 フェルメールの師匠であったかもしれないとされるカレル・ファブリティウスの「ゴシキヒワ」です。
 この二人、共にハーグの隣町デルフトで画業に勤しんでおったのですが、1654年弾薬庫の爆発事故に巻き込まれ、ファブリティウスは32歳という若さで非業の死を遂げます。
 ファブリティウスはデルフトに移り住む前、アムステルダムのレンブラント工房で画を学びましたから、ひょっとすると、フェルメールはレンブラントの孫弟子という可能性もあったりします。
 もっとも、ファブリティウス自身が独立後は独自の画風に行き着いておりますので、レンブラントとフェルメールの画風に共通点は当然皆無であります。 



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 いよいよ、店主フェルメールの間に入場。
 北のモナ・リザこと、「真珠の耳飾りの少女」です。
 マウリッツハイス大改修に伴った2012年を最後に過去3度来日したこのオランダの至宝も、今では貸し出し禁止扱いになったとのことです。
 2000年の来日時には、店主も新幹線で大阪まではせ参じましたが、今後はこの度のように空路オランダまで来なければ、この少女の魔法の眼差しを拝むことは叶わなくなりました。



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 「真珠の耳飾りの少女」とともに、2012年来日した「ディアナとニンフたち」。
 フェルメール初期の神話画です。
 実は、1968年初めて日本にやってきた記念碑的フェルメール作品がこの画。
 最多来日数4度を誇る?画でもあります。



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 いよいよ店主にとって、今回のオランダ行きのメインイベント、「デルフトの眺望」とのご対面。
 フェルメールが、ホームタウンであるデルフトの街並みを川の対岸から描いた絵です。
 雨が降り止み、雲間から陽光が街に差し込んだ刹那であることが、その明暗のコントラストでわかります。
 フランスの文豪マルセル・プルーストが、友人に宛てた手紙のなかで「この世で最も美しい画」と評したのは有名な話。
 店主がこの画を「死ぬまでに観てみたい画」と心に留め置いてあったのは、このプルーストの逸話とともに、マウリッツハイスから貸し出されたことがない門外不出の画と聞いていたこともあったからです。
 ところが、よくよく調べてみますと、1921年から1996年まで計7回門外(国内2回、パリ3回、ロンドン、ワシントン各1回)に出ておりました。
 プルーストは、1902年にここマウリッツハイスで初めて「デルフトの眺望」を観ており、初の貸し出しとなる1921年パリの展覧会で再び眼にしております。

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 観光客の一団は、やはり人気の「真珠の耳飾りの少女」に群がることがお定まりのようで、店主にとっては「デルフトの眺望」を独り占めする瞬間を好きなだけ重ねられる嘘のような至福のひと時となりました。
 
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 よくいわれてることですが、この画にはフェルメールの別の名画の登場人物がさり気なく描かれております。
 画左下の対岸に小さく描かれた人々のうちの一人の女性に注目。
 白の頭巾、イエローのトップス、ブルーのスカート。
 そう、アムステルダム国立美術館にある「牛乳を注ぐ女」です。
 この日は、仕事の合間に川向うで井戸端会議ということでしょうか?
 フェルメールのこの仕業。
 果たして、確信犯なのか、偶然なのか。

 次回も、2日目続きます。





 
 
 

by arkku | 2019-11-24 11:24 | 雑記
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 こちらは、アムステルダムのスキポール空港。
 いきなりですが6月下旬、店主はこの地に降り立つ旅程にありました。
 店主といえば、GWにNYに行ってなかったっけ?という声が聞こえてきそうですが、さほど間を置かずに海外渡航を決行したきっかけは昨年にさかのぼります。
 
 アムステルダムは大学生のとき以来ですので、三十数年振りの再訪。
 このとき、アムステルダム国立美術館でフェルメールとの初邂逅後、機会があるごとに国内外でこのオランダが誇る超人気画家の画をいろいろ観てまいりましたが、唯一海外への貸し出しが叶わない作品がデンハーグにあるフェルメール最高傑作「デルフトの眺望」。
 店主はかねてから、この画を死ぬまでに観ておきたい一枚として心に留め置いておったのですが、なんと去年、店主に先んじてこの画を観てしまうという暴挙?に出たのがうちの嫁さん。
 しかも、6月の出張のついでに続き、8月の母子での旅行途中にも。
 地の果てにあるとも思われた店主憧れの画を、彼女はあっさり2度にわたって観たわけです。
 これはくやしいー。
 当の嫁さん曰く苦も無く案内できるというし、「じゃあ、この際観に行っちゃおう」ということになったのでありました。


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 いろんなところで進歩的なお国柄のオランダ。
 噂どおり、タクシーはテスラ社製。


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 最初の2泊は空港近くのホテル泊り。
 旅の後半は単身アムステルダム中心街で過ごします。


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 郊外にある空港の地下鉄駅からアムス中心部へ移動。
 ただ、この街では地下鉄を利用する機会がほぼないことがこの先わかってまいります。


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 東京駅のモデルになったという俗説がある中央駅。
 真偽はわかりませんが、両駅はめでたく姉妹駅関係を結んでおります。


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 中央駅から徒歩数分、地ビール・レストランBrouwerij De Praelに参りました。
 お試し地ビールセットやら、オランダ軽食盛合せやらでさくっと夕飯をすませて、いよいよ明日のアムスからの小旅行に備えます。





 
 

by arkku | 2019-11-13 11:13 | 雑記

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 昨日、イーストヴィレッジのPunjabiで買ってきたカレーを朝ごはんに。
 比較的早い午後のフライトなので、ウィリアムズバーグでのランチはあきらめ、昼過ぎにはJFKへ向かいます。
 ここ数年毎回NYを訪れている理由のひとつに、今回もお世話になったこちらのレンタルアパートの快適さがあげられます。
 「なぜ山に登るのか...そこに山があるから」
 最近では、このアパートがあるからNYに来てるといっても過言ではないかも。
 実はチェックインの際、10月でレンタル業務を終了する計画であることを、管理人のKさんから告げられました。
 森羅万象、永遠であるはずもないとはわかっていても、これは残念すぎる話。
 アパートをあとにする荷造りの間、ひときわ感傷的になってしまった店主です。
 
 さて、店主は来年再びNYの地を踏むのでしょうか。
 はてまた、他の街へと舵を切るのでしょうか。 
 

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by arkku | 2019-10-29 10:29 | 雑記
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 朝です。
 奇跡か執念か。
 丸一日ベッドの上で安静にしていたかいがあり、痛みは残ってるものの体を動かせるくらいまで嫁さんの首が回復しました。
 油断禁物ですが、1日分取り戻そうとマンハッタンの88丁目からどんどん南下する予定経路スタートです。

 まずはここ、新婚旅行で訪れて以来のグッケンハイム美術館。
 NYに来るたび足を運ぶMETが82丁目ですから、5番街をあと数ブロック北上するだけなのですが、毎回時間切れの憂き目にあい来れてませんでした。

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 久方ぶりにじっくり観て回ろうと思いきや、ご覧の通り三回廊ほどが改装中で展覧不可。
 その分入館料がディスカウントされてました。

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 特異な中央部の巨大な吹き向け。
 観覧者は、らせん状の通路に掛けられた画を観ながら階下に降りて来るという仕掛けです。
 緩やかとはいえ絶えず傾斜したフロアが続くため鑑賞環境に疑問を呈する人もいるといいますが、地球上のどこにもそんな美術館は存在しないのですから、そこを楽しまない手はないと店主は思うのです。

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 上から階下を覗くと、曲線で構成された構造物というのがよく実感できます。
 
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 建設中の美術館を視察する設計者のフランク・ロイド・ライト。
 この天才建築家は、グッケンハイム美術館の完成を待たずじて、その半年前に死去してしまいました。
 キャプションも壁の曲面に沿って張り付いておりますね。

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 ちょうど、没後30年になる写真家ロバート・メイプルソールの回顧展が開催中でした。
 写真は、ブルックリンの美術学校時代からの同棲相手、「パンクの女王」パティ・スミスのポートレイト。

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 アーティスト、ローリー・アンダーソン。
 NYの伝説的グループ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのリーダー、ルー・リードの奥様です。

 ゲイ・カルチャーやパンク・ムーブメントが興り始めた時代に登場してきたメイプルソールは、その端正なマスクもあいまって美術写真分野のスターでした。
 アーティストやセレブのポートレイト、そして俳優やロックスターの如きセルフポートレイト。
 印象的な黒人男性のものをはじめとする様々な人種性別のヌード。
 花や果実の静物写真。
 果てはSM写真まで。
 生前はその作風から裁判沙汰に発展するスキャンダラスな話題が多かったメイプルソールですが、さまざまなジャンルで発揮された彼の美しすぎる構図は今なお刺激的です。
 会場内はけっこう子供連れも目立っており、「こんなの見せちゃっていいの?」という作品も多々あったりするのですが、「アートですから、いいんです」ということなのでしょう。


  
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 5番街を86丁目まで南下して、クリムトの「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像Ⅰ」があるノイエ・ギャラリーへ。
 元々有名な作品でしたが、映画「黄金のアデーレ」でその数奇な来歴が描かれてからは、広く一般に知られるようになりました。
 
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 ノイエの入館許可証はアルミ製です。

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 クリムトが素晴らしいのはもちろんですが、鑑賞後スルーできないのが館内にあるCafe Sabarsky。
 切り口美しいザッハトルテともりもりのアインシュペナー。
 NYにいることを忘れてしまいそうな趣きあるウィーン風カフェで、しばしクリムトやシーレたちウィーン分離派が躍動した時代に思いを馳せる店主でした。



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 さらに70丁目まで南下して、フェルメールがあるフリック・コレクションに。
 庭の花々がいつもきれい。
 派手な方は、チューリップですか?
 贅沢なことに、ここには噴水付き屋内パティオがあるのですが、夜パーティーが予定されてるようで、白シャツ、黒エプロンのギャルソンたちがそそくさと準備に勤しんでおりました。
 20世紀初頭で時が止まったかのような風情あるこの邸宅美術館を貸切れるうらやましい人物って誰?



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 さらにさらに5番街を南下していくと、ワシントン・スクエア公園に行き当たります。
 つまりこの公園が、世界有数の高級商店街である5番街の北の端。
 パリのそれを模した公園入口の凱旋門は、ジョージ・ワシントンが初代大統領に就任して100年目のお祝いで建てられたものとのこと。
 
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 実はこの公園、店主には思い出深い場所であります。 
 大学卒業旅行で初めてNYを訪れた際の宿が公園すぐそばのここ、Washington Square Hotel。
 NYから帰国してしばらくするとまたぞろ湧き上がってくるこの都市への郷愁は、この時の鮮烈な体験に間違いなく起因しておるのです。
 当時、NYで一番発信力があった最先端エリアは、公園南のソーホー地区でした。
 今や海外での頼みの綱、グーグルマップなぞない時代。
 とにかく朝から晩まで、通りという通り、店という店を片っ端から覗いて回ったのが思い起こされます。
 まさに冒険。
 今では二の足を踏む「やばい」ところに迷い込んだりもして。
 若かった、ということでしょう。

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 このときは3週間いたのですが、毎日のように朝飯を食べに行ってたダイナーがありました。
 トーストやパンケーキに卵料理とポテト、おかわり自由のコーヒーがセットになったアメリカンモーニングの流儀はそこで知りました。
 場所はすっかり忘れておりましたが、ホテルから少し歩き6番街大通りを渡ったところで思いがけず再遭遇。
 一気に記憶が遡り、店主はうるうるしてしまいました。
 ウエストヴィレッジで今も健在だったこの店、Waverly Dinerです。
 そしてなんと、このダイナーは5日前のジャズライブの後、暖を取りに立ち寄ったあの店に他なりません。
 そのときは、真反対の方向から訪れたのと闇夜のせいで気が付きませんでした。
 ほんと奇遇です。
 

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 本日の夕飯。
 嫁さんのNYでの得意先女子のおすすめ、Hao Noodleの重慶鍋風牛肉麺。
 ゆったりしていて洗練された店装。
 知ってる限りにおいて、世界一おしゃれな中華麺屋さんではないでしょうか。
 偶然にも、Wavery Dinerから通り沿いに歩いてすぐのところでした。
 


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 NY最後の夜です。
 先日のライブが楽しすぎたので、またSmallsに来てしまいました。
 前回30分前に列に並んでぎりぎり入れたので、今回は頑張って1時間前に到着。
 その甲斐あって席を前方に陣取れました。
 生はやっぱりいいですね。
 トランぺッターの彼が、チェット・ベイカー風のバラードを吹いたところでは店主の涙腺崩壊。



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 地下鉄でイーストヴィレッジに移動。
 こちらのパンジャブ料理デリは24時間営業なので、夜ひとしきり遊んだ後でも使い勝手よし。
 2種類野菜カレーが選べるSmall Bowl Of Riceにサモサをつけて、7ドル!
 どこの街でもそうですが、お金次第でおいしいものはいろいろ食べれる。
 でも、探せばローカルに長く愛されるお手頃な名店も必ず存在するわけです。
 強行軍でしたが、嫁さんの首も何とかもって無事8日目終了です。
 
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by arkku | 2019-10-25 10:25 | 雑記
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 7日目朝です。
 NYに来ると、毎回決まって店主か嫁さん、あるいは二人一緒に体調を崩します。
 そして、今回は嫁さんに異常が。
 朝起きると、首がまわらないのです。いや、激痛で動かせない。
 強烈な寝違え発症です。
 何とか起き上がり、簡単な朝食をすますことはできましたが、嫁さん本人より「本日は絶対安静」宣言発令。
 店主もやむなくアパートに待機することにしました。
 いわくネットで調べたところ、とにかく「痛い」と感じる動作は避け、首を動かさないことが肝要。
 つまり何もしないことが、傷ついた組織を修復するための最善の治療法とのことです。


 
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 明後日は帰国日。
 店主は残された自由な一日を充実させるべく、パソコンとにらめっこしてプランニングに専心することにしました。
 ところで、外出せずとも腹は減る。
 絶対安静の嫁さんとて同じこと。
 ウーバー・イーツが頭を過りましたが、このアパートの部屋までは、防犯上二つのドアと複数の鍵が存在するためそれは断念。
 いろいろググっているうちに、近所の良店いくつかがピックアップのサービスをしていることが判明いたしました。
 つまり、決済はネット上で済ませ、時間を見計らい自ら注文品を受け取りに行くシステム。
 これは便利。
 さっそく、アメリカ南部料理の人気店、Pies 'n' Thighsにランチをオーダーしてみます。

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 時間です。
 店に赴くと、名前を聞かれて品物が入った袋を受け取ります。
 クレジット決済は済んでいるので、ピックアップはこれであっさり完了。
 去年は行列にひるんで、入店をあきらめたこちらのお店。
 結局怪我の功名ならぬ、寝違えの「おかげ」で、拍子抜けするくらい簡単に名店の味にありつけたのでした。

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 さすがに、ずっと部屋にいるのも飽きたので、アパートから歩いて5分ほどのところにあるDomino Parkに出かけてみました。
 日本の雑誌などでも紹介されていたこの公園は、ウィリアムズバーグのイーストリバー沿い再開発の一端として去年6月オープン。
 名前の由来にもなっておりますが、元々はDomino Sugerという砂糖精製工場跡地です。
 19世紀後半には、世界最大の生産量を誇る工場だったそうであります。

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 公園の端まで来ると、ウィリアムズバーグ橋の橋脚が目の前。
 ちなみに全長2キロ強のこの橋は、地下鉄、自動車が通されている他、歩道、自転車道も備わっております。
 1903年開通ですから、Domino Sugerはそれより半世紀ほど古い歴史建造物ということになります。

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 かつては、工場内に設置されていたシロップ貯蔵タンク。
 歴史を感じるとともに、今や味わい深いオブジェになってあります。

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 近くで観ると、かなり廃墟感あります。

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 「フォグ・ブリッジ」という小さな橋。
 下にはイーストリバーの海水がたっぷんたっぷん波立っております。
 実は、数分ごとにある仕掛けが。

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 こんな感じで、ミスト状の霧が人工的に吹き上がるのでした。 
 この日は肌寒いほどの霧雨の日でしたが、夏場の熱い時期には気持ちいいでしょうね。
 工場が稼働してた間は、海水をくみ上げて冷却工程に利用していたようであります。
 設計者は、そんな比較的おおらかだった時代の記憶にもインスパイアされたのかもしれません。



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 夜は夜とて、Devocionでコーヒーをテイクアウトしたり、Vanessa's Dumpling Houseで点心をピックアップしたりして、部屋でそれなりにご近所グルメを楽しみました。
 アパートを中心に半径300メーター圏内で過ごした一日。
 NYでの最小行動域となりました。
 嫁さんの首、明日はどうなる?





 
 

by arkku | 2019-09-25 09:25 | 雑記
店主の海外わび住まい日記【2019ニューヨーク編】 6日目_a0187509_19202290.jpg
 6日目朝です。
 コーヒーを求めてDevocionへ。
 すると、トップライトの上で何やら作業しております。
 風でゴミが巻き上げられたのでしょうか。
 結構必死の感じです。
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 10分ほどバスに乗り、ウィリアムズバーグの北部のエリア、グリーンポイントに移動してきました。
 最近になって、ブルックリンらしいヒップカルチャー発信地として知られてきましたが、元々はシカゴに次ぐという古き良きポーランド移民街。
 そんな訳で、ウィリアムズバーグに比べるとまだまだのんびりした空気が残っています。
 ”映え”る乙女ベーカリーで有名なBakeriの2号店もこのこの地区にあります。(ウィリアムズバーグの1号店は、こじんまりしていて渋め。)
 とりあえず、明日の朝食用にパンを購入。
 お昼になるまで、服や雑貨の路面店を冷やかして歩きます。
 
 

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 いろんなお店をトライしようと思いつつ、グリーンポイントに来るとついここになってしまいます。
 Lobster Joint。
 誰かが言っておりました。
 「あなたの好物は”脳と腸の対話”が決めている」
 店主の脳と腸は、ロブスターロールをNYにおける記憶の味に認定済みということか。
 
 

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 Record Grouch。
 グリーンポイントの渋い古レコード屋さんです。
 訪れる度にLPやらカセットを購入しておるのですが、カフェにターンテーブルとカセットデッキを未だ導入できていない計画倒れが過ぎる店主であります。


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 グリーンポイントのランドマーク、カトリック教会。
 ちなみに、ポーランドはカトリックの国です。 
 ウィリアムズバーグにも教会はありますが、ここまで大きいものはなし。



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 グリーンポイントのローカルに50年代から愛され続けてきた伝説のお店。
 「ドーナッツが食べたい」
 そんな時、ニューヨーカーがまず想起するドーナッツショップはおそらくここ、Peter Pan Donut。
 スタッフの女の子の制服も外観もレトログリーン。
 イースター用のデコレーションもグリーンですね。
 迷いに迷う品揃えのクラシックスタイルのドーナッツが全部1ドル10セント。
 泣かせます。


 
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 グリーンポイントでの街歩きを終え、バスでウィリアムズバーグに戻ってまいりました。
 この日は結局これが夕飯代わり。
 またまたMaison Premiereで生牡蠣を。



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 夜アパートでほうばったピーターパンのドーナッツ。
 甘すぎず軽い食べ口。
 何個でもいけそう。
 後日東京でもしばらくの間、なんの変哲もないドーナッツを求めさまようはめになった店主でした。







by arkku | 2019-09-19 09:19 | 雑記
 
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 本日はMOMA→METブロイヤー→METと、早朝から美術館のはしごをこなし、ようやくウィリアムズバーグに戻ってきました。
 このあと、嫁さんの会社の関係先女子との会食が控えているのですが、そこそこ時間があるし、アパートからほど近い"Maison Premiere"に行くことにしました。
 こちらのオイスターバーは、平日の午後4時から午後7時まで、土日の午前11時から午後1時までがハッピーアワー。
 10種類ほどの牡蠣が1個1.25ドルのうれしい均一価格でいただけます。
 まだ日が高いうちから、さくっと生牡蠣が楽しめる欧米の食文化はいつもながらうらやましい限り。
 


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 店主ら夫婦&嫁さんの会社がお世話になってる商社のM女子と彼氏。
 たまたまGW、NYに居合わせたもの同士で夕飯を一緒にということに。
 M女子と彼氏の宿があるのは、ブルックリンの北部に位置するクイーンズ。
 こちらも近年大注目の地区ですが、今回は彼女らがウィリアムズバーグまで足を運んでくれました。
 
 待ち合わせは、やはりアパートから歩いてすぐの"Diner"で。  
 1998年創業。
 この店のオープンは、ブルックリンの食のシーンを劇的に変える先駆けになり、ウィリアムズバーグが超人気エリアに変貌するきっかけにもなりました。
 相変わらず、こちらの店には印刷されたメニューが存在しません。
 ホールのスタッフが、日替わりメニューを紙製のテーブルクロスに直書きするのが恒例です。
 このプレゼンテーション、粋でかっこいいのですが、英語がPOORな店主にはやっかいな時が多し。
 たとえば、今夜の店のお兄さんは早口で達筆。
 聞き取れた単語と判読できた単語を頼りに、なんとか注文がギャンブルに陥らないようにしないといけません。
 まぁ、"Diner"においては、アタリがあってもハズレはそうそうないと思われますが。
 お兄さんの使っていた店のロゴ入りボールペンがかっこよかったのでおねだりすると、気前よく2本くれました。
   
 

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by arkku | 2019-09-12 09:12 | 雑記
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  METに来ました。
 いつもであれば、フェルメールやアングル、カラヴァッジョなんかのいわゆる名作絵画がお目当てなのですが、今回ばかりは、一番本命は特別展であります。
 「PLAY IT LOUD ~Instruments of Rock & Roll(爆音で演ってくれ~ロックンロールを奏でたもの)」
 「ロックの神々」がライブやレコーディングで愛用した楽器約130点を一堂に展示するという、保守的なMETにしては前代未聞の企画。
 プレス向けの内覧会にゲストで登場したレッド・ツェッペリンのジミー・ペイジの言葉です。
 「僕が11才の頃、エレキギターは学校に持っていったら没収されるような扱いだった。それがメトロポリタン美術館に、ローマ帝国時代石像と並んで展示されるなんて、僕には夢としか思えない。」

 NY行きの前、この特別展がちょうど観れる情報を察知した店主はうれしさのあまり身悶えしてしました。


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 【ES350T ギブソン1958年製】
 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマイケル・J・フォックス演じる主人公によってめちゃ弾きまくられたり、ボイジャーに搭載された地球外知的生命体向けのメッセージレコードに録音されたりしたスタンダード「ジョニー・B ・グッド」の強烈なイントロは、このエレキギターでチャック・ベリーが弾いたもの。
 まさに、ロックンロールの幕開けを飾った曲であり、ギターであります。
 

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 【D-18 マーチン1944年製】
 "King of Rock 'n' Roll"エルヴィス・プレスリーが、1955年メンフィス、サンスタジオでの伝説的セッションでリズムギターとして使用。
 歌心あれば、ギター心?もあり。
 実はかなり上手いらしいです。
 よく見ると、ボディに貼られたメタルステッカー「ELVIS」の「S」が剥落しております。

 
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 【ダウンビート4ピースドラムセット ルートヴィヒ・ドラムカンパニー1963年製】
 お馴染みのロゴ入りドラムキットの前で呆然自失で佇む店主。
 お馴染みといっても、当然古い写真や映像のなかでしか見たことがないわけで。
 「本物だぁ。」

 リンゴ・スターは、ロンドンにあったドラムシティ・ミュージックストアでこのキットを購入。
 バスドラムに描かれたBEATLESの「ドロップT」(Tだけちょっと下に長い)ロゴをデザインしたのは、ショップオーナーのアイバー・アービターなる人物です。
 つまり、史上最も有名なバンドの最も有名なロゴをデザインしたのが楽器店の一店主ということになります。
 あのギャルソンとのコラボブランド、「THE BEATLES COMME des GARCONS」でもずばりこのロゴ使いしてますもんね。
 これはすごいことであります。
 リンゴはこのキットを1963年から1964年までのヨーロッパ公演で使用しました。


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 【クラブ40 ホフナー1958年製】
 ドラムの隣に飾ってあった見かけたことがないこのギター。
 ジョージ・ハリスンがポールに誘われバンドに加入し、最初に購入したエレキギターです。
 ホフナー社といえば、ポールが使ったバイオリン型ベースで有名ですね。 
 ボディに書かれたサインは(メンバー4人分あるように見えますが)、ビートルズのロードマネージャー、二―ル・アスピナル(2008年NYにて死去)が代筆したものとのこと。
 彼はポールやジョージの幼少時代からの親友でした。


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 【”ブラッキー”(複合ストラトキャスター) フェンダー1956-57年製】
 ギターの神様が愛用したことで、世界で一番有名なギターとなりました。
 1970年のことです。ナッシュビルの楽器店で、ヴィンテージ・ストラトキャスターを格安で6本買ったエリック・クラプトン。
 3本は3人の友人にあげて、残り3本をギター職人テッド・ニューマン・ジョーンズに委託し、分解再編された1本がこの”ブラッキー”ということになります。
 ちなみに、ボディ1956年製、ネック1957年製といったように組み立て直しには選び抜かれた最良パーツを利用。
 愛称の由来は、ボディの色。今や鉄板の黒は、当時特注色だったらしいです。
 このギターに対するクラプトンのご執心は相当で、プライベートでも弾き続けていたため演奏に支障が出るほど摩耗してしまい、1985年老いた”ブラッキー”は引退ということになりました。

 今では信じられないことですが、ジミヘンがトレモロアームを折れよとばかりにぐいんぐいんいわしたビブラート奏法で登場してくるまで、ストラトキャスターは断トツ不人気。
 衝撃を受けたクラプトンも、ギブソンから乗り換えてストラトを使い始め(ただし、彼はアームを外した仕様を好みましたが)、ようやく世間の脚光を浴びるギターとなったわけです。
 一時生産中止を検討されたこともあったらしいので、今でこそフェンダー社の看板ギター、ストラトキャスターもこの二人が手にして弾くことがなかったら絶滅危惧種入りしていたかもしれません。

 さて、今後会場に足を運ぶかもしれないクラプトン・ファンの皆さん。
 ここチェックポイントです。
 ”ブラッキー”の6弦ペグ周辺の焦げ跡。
 昔の写真を見ると、クラプトンはここに吸いかけ煙草を刺したまま演奏してましたよね(93年頃にはもう禁煙に成功していたようですが)。
 当時、世界中の未成年の喫煙に少なからず影響を及ぼしていたであろうこの決め姿。
 ギターうまくもないのに若き日の店主もまねしたことありです。
 
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 METの「PLAY IT LOUD」。
 まだ続きます。


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 【”ラブドロップス“フライングV ギブソン1967年製】
 「ジミがブルースを弾くときはいつもフライングVだった」(ロードマネジャー、エリック・バレット談)
 ストラトキャスターをロックギターの代名詞にした立役者がジミヘンであるという話はしましたが、このフライングVも彼のお気に入りの一本。
 ジミヘン自らペイントを施し、1967年から1969年まで使用しております。
 トレモロアームやボリュームやトーンのコントロールノブ等ギターに付いてるものは何でも使いまくる。
 しまいには、ボディやネックを叩いたりもする。
 ジミヘンのギターの音は変幻自在を極め、エレキギター奏法の領域を大きく広げました。
 
 彼は左利きであります。
 ただギターは、右利き用を逆さまに持ち替えて弾きました。
 少しややこしいのですが、通常逆さまにすると6本の弦は一番上の弦が一番細くなり、一番下の弦が一番太くなります。
 このまま弾くミュージシャンもおりますが、ジミヘンは、写真のフライングVのように弦を逆に張り替えてます。
 晩年?(享年27歳)には、左利き仕様のフライングVも所有していたこともあります。
 ただ、うまく使いこなせないという理由で先述のエリック・バレットに譲渡。
 右利き仕様を逆さまに持つと、トレモロやノブがボディの上部にきます。
 そもそもジミヘン独特の奏法には、コントロール部がこの位置の方が都合よかったという説もあり。

 
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 【左 1961SG復刻版 ギブソン2000年製・右 1961SG ギブソン1961年製】
 6月に行われた東京ドームシティホールでのテデスキ・トラックス・バンド来日コンサート。
 ちょっと気の早い話ですが、店主にとっては、今年観たライブパフォーマンスのなかでベストワン・アクトとなるのは間違いなさそう。
 
 さて、「Loud it Out」で肩を寄せ合うように展示されていた2本のギブソンSG。
 左が、2000年ギブソン社からデレク・トラックスに贈られた1961年型SGの復刻版です。
 彼は自身のバンド、デレク・トラックス・バンドと、ブルースシンガーの愛妻スーザン・テデスキのバンドを合併再編して、2010年今に至るテデスキ・トラックス・バンドを結成しました。
 さて右のSGはというと、サザンロックの雄オールマン・ブラザーズ・バンド(OBB)のデュアン・オールマンがメインギターとして使用していた1961年製SGであります。
 つまり、SG右がSG左のオリジナルということになります。
 でもこの2本ちょっと違う。
 デュアンもデレクもピックを使わないフィンガーピッキング(指弾き)。
 なので、左のSGから不要なピックガードを取っ払ったのはデレクの意向ではないでしょうか。
 また、ボディのお尻の金属プレートは、元々付いていたトレモロアームを取り外した後の名残。
 これは、デザイン性優先で残したと思われます。
 デュアンの方は、外しっ放しですね。
 
 デレク・トラックスは、スライドギター(ボトルネックギター)の名手だったデュアン・オールマンに憧れてギターを始めました。
 OBBの最高傑作フィルモア・イースト・ライブが録音されたのは1971年3月で、デュアンはその年の10月にオートバイ事故で死去しているので、1979年生まれのデレクとデュアンの直接的な親交はもちろんないのですが、叔父がOBBのオリジナルメンバーでドラマーのブッチ・トラックスというゆかりある関係性から、デレクがデュアンから強い影響力を受けながらギターの腕を磨いてきたのは想像に難くありません。
 ちなみに、デレクの名はデュアンがゲスト参加したクラプトンのバンド「デレク&ザ・ドミノス」から取られたといいます。

 現代のスライド・マスターとして不動の評価を得ているデレク。
 左薬指にスライドバーをはめて弦の上を滑らせ、右手の指引きで発音させるわけなのですが、彼が愛用していているバーは、デュアンも使っていたコリシディンという風邪薬のボトルであります。
 そもそも、デュアンがスライドギターにはまったのは、OBBのメンバーでもあった弟のグレックが、風邪を引いた兄のために差し入れしたのがきっかけだったそうです。
 それは、見事なスライドギターがフューチャーされたタジ・マハールの新譜アルバムとコリシディン。
 OBB結成1年前の1968年のことだったといいます。
 この差し入れがデュアン、そしてデレクのその後の運命に多大なる影響を及ぼすことになるとは。

 METの「PLAY IT LOUD」。
 まだまだ続きます。
 

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 【ジャズベース フェンダー社1965年製】
 "Thunderfingars"。
 店主が大好きなベーシストであるザ・フーのジョン・エントウィッスルのニックネームであります。
 通常ですと、リード楽器はギターが担い、ベース、ドラムスはバンド編成のなかでリズム隊にまわります。
 1965年、ギターがリズムコードを刻むことに専念して、ベースギターが常識外の音数でソロを聴かせるというフーの登場は当時のロック少年たちには相当衝撃的だったはずです。

 ギターのピート・タウンゼント、ドラムスのキース・ムーン、ボーカルのロジャー・ダルトリ―、メンバーの名前がここまではすんなり出てきます。
 「ところで、フーのベースって誰だっけ?」
 日本での知名度はいまひとつですが、2011年「ローリング・ストーン誌が選ぶ最も偉大なベーシスト」第1位に輝いたジョン・エントウィッスル。
 是非憶えておいてください。


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 【モ―グ・モジュラー・シンセサイザー RA モ―グ社1968年製】
 70年代前半に、プログレッシブ・ロックを大衆に認知させた立役者は何と言ってもELP(エマーソン・レイク&パーマー)。
 クラシックの素養をもったキーボード奏者キース・エマーソンにとって、大人数のオーケストラを招聘せずともストリングスの音を手に入れられるシンセの出現は、願ってもない発明であり好機であったでしょう。
 開発者のロバート・モ―グをして「ロックという分野においてシンセサイザーをどう使うかという方法論を提示した最初の人物」と結果言わしめております。
 ELPのライブ映像で初めてモ―グ・シンセサイザーを見たときは、その巨大さに驚いたとともに、キースが忙しそうにツマミをいじったり、プラグを引っこ抜いたり差し込んだりする様が滑稽に思えたものです。
 「この人何やってんだろう?」と。
 今にして思えば、ステージ上でリアルタイムで音作りに励んでいたわけですね。


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 【コンチネンタル ヴォックス社1962年製】
 ドアーズのレイ・マンザレクが使用。
 「ハートに灯をつけて」のあの印象的イントロはまさしくこのオルガンです。
 ドアーズにはベーシストがいなかったので、レイはこのコンボオルガンの上に低音域32鍵のベースキーボードを乗せてペースパートを演奏しておりました。
 このオルガンの独特の音色は、最後までドアーズの代名詞であり続けますが、見た目の印象は予想以上にプラスチッキーでチープ。
 可愛すぎる「トランジスターオルガン」です。
  

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 【ラブ・シンボル ジェリー・アウエルスヴァルト1993年製】
 レコード会社との契約紛争時、プリンスは名前を「記号」に変更。 
 その名前のシンボルデザインで製作された「変態過ぎる天才」にふさわしいギターであります。

 
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 【EDS-1275 ダブルネック ギブソン社1971年製】
 ジミー・ペイジは「天国への階段」のライブ演奏で、原曲のアコーステックギターパートとエレクトリックギターパートをこのダブルネックギターで弾き分けておりましたね。


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 【テレキャスター フェンダー社1966製】
 クラッシュのジョー・ストラマ―使用。
 ギター側面の張られているのは工業用ダクトテープだそうです。
 「誰か新しいの買ってやれよ」と思わず言いたくなるような、思いでぼろぼろギター。
 ロック的だといえばそうですが。


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 【破壊されたSGスペシャルを樹脂加工したオブジェ ギブソン社1973年製】
 ザ・フーのピート・タウンゼントといえば、"Guitar Smashing"(ギター壊し)。
 これは、ローリング・ストーン誌の取材中、彼がステージ上でギターをどのように破壊するかを披露した際の残骸であります。
 樹脂加工して、以来オフィスに飾っているというローリング・ストーン誌はいうまでもなくかっこいい。
 ちなみに、あのローリング・ストーンズもそうですが、誌名の由来はマディ・ウォーターズの「Rollin' Stone」であります。


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 【Pictures of Lily プレミアミュージックインターナショナル社1967年製】
 忘れてはならないザ・フーのもう一人の暴れん坊将軍、キース・ムーンが1967年の北米ツアーから使用したドラムキッド。
 2つのバスドラムのオリジナルは中に仕込んだ火薬により例によってステージ上で爆破されたとのこと。
 なので、現状のバスドラは復元されたものということになります。
 「Pictures of Lily」は1967年発売のフーのシングルタイトル。
 Lilyとは、エドワード7世の皇太子時代のW不倫相手、リリー・ラングトリーのことです。


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 【ストラトキャスターの一部 フェンダー社製造年不明】
 1967年6月18日モントレー・ポップ・フェス出演の際、ジミ・ヘンドリックスがステージ上で火をつけ破壊したギターの一部。
 誰かが記念に持ち帰ったものなのでしょうね。
 まさかその半世紀後、美術館展示物になるとは。


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 【Woodstock Music & Art Fair 1969 Arnold Skolnick】
 特別展出口付近には、当時のライブ告知ポスターもいろいろ展示されておりました。
 なかでも有名。
 1969年8月に40万人の若者を集めたロック史上初の大規模フェス、通称「ウッドストック・フェスティバル」。
 フェスの開催前から若い芸術家たちやボブ・ディランが住んでいたことで知られていたウッドストックでしたが、ヒッピーにアレルギー反応を示した地元民の反対に合い、最終的開催地はニューヨーク郊外のベセルというところになりました。
 フェスの名前に当初開催地名が残ったというわけですね。

 時間が許せば、いつまでもいつまでもその場にいたかった「PLAY IT LOUD」展でありました。
 2018年に保有しているビッグデータをスポティファイが分析したところ、男性の場合13才から16才までに聴いた曲を今でもよく聴いているという結果が出て話題になりましたが、若き日に聴いた音楽は否応なしにその人に人生に張り付いたままということなんですね。
 スポティファイの論理に当てはめてみると、店主の13-16イヤーズはもろ「ロックが熱かった時代」。
 解散から4年経っているとはいえ、まだビートルズ熱が世間に残っていた頃からロンドンパンクが隆盛してきたあたりまででしょうか。
 三度の飯よりロック好きだった店主の、この特別展における興奮度マックス振りも致し方ないところなのです。
 関する記事がとても長くなってしたことはご容赦を。














by arkku | 2019-08-09 08:09 | 雑記
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本日は早起きして、MoMAに来ました。
 毎月第一水曜日に行われている「クワイエット・モーニングス」というマインドフルネスプログラムに参加するためです。

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 このプログラムは2部制。
 第1部は「絵画鑑賞」。
 午前7時半からネット予約した入場者たちだけで一時間美術館を独占するという店主には夢のような計らいです。
 いくつかの画の前では思い思いに写生することができる特典も。


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 第2部は8時半から9時まで、中庭前の館内ホールで「集団メディテーション」。
 カジュアルな恰好の人がほとんどですが、出勤前のスーツ姿の人もいたりします。
 講師の指示に従って呼吸&ポーズ。結構本格的(だと思われます)。
 集団瞑想の後半は両隣みんなで手をつないで「エネルギー回し」をします。
 最後にお隣さんとハグしてセッション終了。
 初体験で30分という時間ではありましたが、終いの頃には自分がどこにいるのか忘れてしまうような感覚を覚えた店主でした。
 今、マインドフルネス・プログラムを導入する美術館や博物館が全米で急増中とのことです。
 絵画鑑賞と瞑想の親和性が良さげなのは想像に難くありませんが、NYのような都市のど真ん中で「心のエクササイズ」が体験できるということがなおさらなのです。


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  MoMAから、セントラルパーク横のミュージアム・マイルに移動。
 まずは、去年あまりの行列のすごさに入館をあきらめたメット・ブロイヤーからです。
 今のところ、NYで一番新しい美術館ということになります。
 といっても、ここは2014年までホイットニー美術館だった建物をリノベしたもの。
 所有権はダウンタウンに引っ越ししたホイットニー美術館が保持しているので、メトロポリタン美術館がモダンアートやコンテンポラリーアート用の分館としてレンタルしているそうです。
  

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 美術館の名前は、設計した建築家マルセル・ブロイヤーにちなんだものです。
 逆階段状の外観とポツンポツンとランダムに配された三角モチーフの窓が特徴。


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 ちなみに館内から見るとこんな感じ。
 窓自体が少ないので、遭遇するとはっとするというか、ほっとするというか。 
 

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 ブルックリンを出たのが早かったので、遅めの朝食。
 上階にブルーボトルコーヒーがあると聞いていたのですが、一年足らずで撤退してしまったようなので、地下のレストランでシナモンロールとビールを注文しました。
 たまたま選んだ最近こちらで人気のベルギー風サワービール。
 偶然にも、ブルックリンのアパートの目と鼻の先で造られているローカルビールでありました。
 この邂逅が、このあと当店に持ち帰るお土産につながるのですが。
 その件は、また後日。

 さて、このあとメトロポリタンの本館へ向かいます。





 


by arkku | 2019-08-07 08:07 | 雑記