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 ”好きな映画がロードショー公開された月日に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「ルパン三世 カリオストロの城」。
 37年前の1979年12月15日に公開されました。

怪盗ルパン三世と相棒次元大介は、モナコのカジノの大金庫から売上金を盗み出すことに成功する。浮かれていた二人は、それがゴート札と呼ばれる、史上最も精巧な出来を誇る幻の偽札であることに気づく。

次の仕事としてゴート札の秘密を暴くことを選び、出処と疑われているカリオストロ公国に入国したルパンは、そこでウェディングドレスを身につけた少女が何者かに追われているのに出くわす。ルパンは追手を撃退したものの、少女は別の一団に連れ去られてしまった。

少女の正体はカリオストロ公国大公家の継承者、クラリス・ド・カリオストロ。幼少の頃、駆け出しだったルパンが、若気の至りでゴート札に手を出し、カリオストロ城から逃げて負傷していたところを助けた少女であった。

公国は大公の急逝に伴い、大公位は空位のままで、公国の実質的な統治者には、伯爵家出身で大公の摂政を務めていたラザール・ド・カリオストロ伯爵が就いていた。亡き大公の一人娘クラリスを妻として迎えることで合法的な大公位の獲得を狙っており、クラリスはそれを拒絶して逃亡、伯爵の部下達に追われていたのだ。

クラリスは、伯爵の居城であるカリオストロ城の一室に閉じ込められてしまう。ルパンは彼女を救出するため、石川五右エ門を呼び寄せるが、ルパンが伯爵の元へ送った予告状のことを聞きつけた銭形警部も、警官隊を引き連れてやってくる。別途、ゴート札の原版を狙い召使いとして城内に潜入していた峰不二子も加わり、カリオストロ城を舞台にクラリス姫の救出とゴート札の謎をめぐっての大混戦が展開される。(ウィキペディアより抜粋)

 あのスピルバーグに「史上最高の冒険活劇の1つ」と言わしめた、宮崎駿の映画初監督作品。
 店主は高校時代、弘前の映画館で本作を立ち観した後、早く終わんないかなあとカンフー映画「Mr.Boo!」(今考えると、ありえない二本立てであります。)を不本意ながら見やり、席に座り直して二度観してしまいました。
 とにかく、幼少時代に観た「東映まんがまつり」とは明らかに異質で新しいアニメの可能性を、興奮を持って目の当りにした記憶があります。
 思えば古い話になっております。
 宮崎監督は実質隠居状態ですし、ルパン役の山田さんも、銭形役の納谷さんも鬼籍に入ってしまいましたものね。

 寂しい限りであります。
 

 ご承知のように、アニメファンはもちろん、映画の玄人筋からも評価の高い本作。

 テレビ放映の際には毎回視聴率をたたき出すのもうなづけます。

 アニメでは、アルック座がとりあげる唯一の作品になります。
 いつものように夜7時からスタート。 

 お楽しみに。

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 あっという間の年の瀬
 今年足を運んだライブをつらつら上げてみますと、4月武道館、テデスキ・トラックス・バンド。同じく4月オーチャードホール、ボブ・ディラン。5月新木場スタジオ・コースト、ニューオーダー。10月国際フォーラム、吉田拓郎。そして今週日曜観てきたばっかりの豊洲PIT、アラバマ・シェイクスといったところ。
 並べてみると、あいかわらず脈絡があるようでない雑多なラインナップでありますが、店主にはどれも心に残るいいライブばかりでありました。
 今年おもしろかったのは、これら生ライブにまさるとも劣らない衝撃を受けた音楽体験が他にもあったこと。
 今夜のアルック座は、店主にそれをもたらしてくれたドキュメンタリー映画「ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years」であります。

 ビートルズほど音源、映像、書籍その他の膨大なアーカイブが存在するバンドは類い稀でありましょう。
 当然のことながら、熱狂的マニアになればなるほど彼らの目新しい情報に触れる機会はほぼない状況に陥ってる?と思われます。
 ところが本作においては、1963年から始まる15か国90都市166公演に及ぶワールドツアーに焦点をあてたものであるがために、各国に散らばって埋もれていたかなりの数のライブや記者会見の映像の掘り起こし作業が進められ、それらと大半を占めるのですが既知の映像が編集の妙というやつで、史上最強バンドのツアー絵巻として見事に紡がれておるのです。
 硬直、凝視状態の店主。
 田舎の映画館の3本立てビートルズ祭りにおいて、中学生だった店主が「動くビートルズ」を初めて目にした大興奮が感涙とともに蘇ったのは言うまでもないのですが、モニターなしで慣行された世界初の野球場コンサートを極めつけに、このツアーの実像が演る方も観る方も予想がつかない無謀なライブ興行の連続だったということもまた悲しいかな伝わってきます。
 おふざけで演奏のフリと口パクで通したときに誰にも気づかれなかったという逸話が残っているほど、すさまじかった女の子たちの嬌声。
 いつの間にか「見世物」化していた自分たちに演奏のモチベーションも徐々に低下していき、1966年8月29日のサンフランシスコ、キャンドルスティック・パークでの公演を最後に彼らが観客の前に立つことは二度とありませんでした。

 「この映画の狙いの1つは、ビートルズのライブを生で観るチャンスに恵まれなかった世代に、それがどのようなものだったかを伝えることだ。(公式パンフレットより)」
 まさしく、音も映像もリマスタリングされて磨き上げられたた大画面上のライブシーンは、映画という媒体を通して観ていることをつい忘れてしまうほど瑞々しく艶やかに迫ってまいります。
 音楽史におけるビートルズへの最高評価が定まってずいぶん久しいと思いますが、振り返ってみれば、コンサートツアーの中止以降に「レコーディングバンド」として生み出した傑作アルバムがどれも鮮烈すぎて、ともすれば「ライブバンド」であった頃のビートルズの印象の方はというと、古めかしいモノクローム映像の世界に置き去りにされたままになっていたのかもしれません。
 「俺たちの最高傑作は結局レコーディングされずに終わってしまった。ストレートなロックをプレイしていた頃の俺たちの生み出すサウンドは本当に素晴らしかった。イギリスじゃあ、誰も俺たちに及ばなかった。」
 渋谷陽一さんがラジオで紹介していたライブ活動をしていた頃のビートルズを評したジョン・レノンの言葉です。
 とにかく生きがよくて、パンキーで、ときにはかなり黒っぽい音を出していた「凄腕ライブバンド、ザ・ビートルズ」を2016年の今、最高のかたちで呼び覚ましてくれた「EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years」。
 ジョンがもし生きていてこの映画を観たら少しは溜飲を下げられたのかもしれません。

 いつものように夜7時くらいからスタート。
 お楽しみに。

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 いつもは毎月最終土曜の夜に開催しております恒例のアルック・プレゼンツ・”アマデュオス”ボサノバ投銭ライブ。
 今年の12月はずばりクリスマス・イブ当日24日土曜にやります!
 

 3回ステージ(演目は各回変わります)で、1st・PM7時 2nd・PM8時 3rd・PM9時、それぞれスタート。
 ワンステージだけでも、通しで全部聴かれても、お客様次第でOK。

 元々ノンチャージの当店ですが、今回も席料等はございません。
 ただし、彼らの演奏を聴かれて応援したくなったお客さまのために?、投銭入れをご用意いたしますので、お会計の際チャリ~ンと入れていただければ幸いです。

 クリスマスにちなんだ曲も交えながらの、いつもに増して楽しいステージをご期待くださいませ。

 荻窪のちいさなカフェで、心躍るギターの調べをごゆるりとお楽しみください。

 【お問合せ・ご予約】080・2331・7608(カフェ専用携帯)








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 ”好きな映画がロードショー公開された月日に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「ジョンとメリー」。
 47年前の1969年12月14日に公開されました。

ニューヨーク、マンハッタン。家具のデザイナー、ジョンのアパートで目覚めたメリーは、自分がどこにいるのかしばらくの間わからなかった。昨晩、独身男女が集まるバーでふたりは出会い、お互いの名前も聞かないまま一夜を共にしたのだった。メリーは、整頓されたジョンの部屋を見て女の影を感じる。ジョンはかつてファッションモデルと同棲していた過去があり、メリーはある有力政治家と愛人関係にあった。朝食を食べ、昼食まで共にしたふたりは、とりとめのない会話をしながらも、次第に惹かれあっていく。しかし、ちょっとしたことでメリーは帰ってしまい、彼女が残した電話番号をジョンは消してしまう。ふたりは再び出会うことができるのだろうか。(ツタヤ・ディスカスHPより)

 本作は、メルヴィン・ジョーンズの同名小説を映画化したものです。
 店主はその昔この作品を、NHK・FMのラジオドラマで知りました。
 表向きの会話と心中での本音のつぶやきという表裏不同のかけひきがうまく脚本に落とし込まれ、出会ったばかりの男女の互いに探りを入れずにはいられない心理がよく伝わってくる出色の出来栄えでした。
 あとから思えば、このラジオドラマの制作スタッフには、ピーター・イエーツ監督による映画版「ジョンとメリー」へのリスペクトもやはりあったのでしょう。
 本作を初めて観たとき、ラジオから感じた悲しいくらい静謐な空気感は、この映像作品に流れているものを踏襲したのだろうと直感しましたから。

 映画の出来とは違う次元で、いろいろ教えてくれた作品でもあります。
 たとえば、ジョンが住むロフト風アパートのこの上ないかっこよさだったり。(斜めに立ち上がった部屋の一面に大きな窓がはめ込まれているあの感じ。)
 エッグスタンドを使ったゆで卵の食べ方だったり。(ジョン、メリー銘々違うんですよ。)
 てっきりフラスコをコーヒーサーバー代わりにしているのかと思いきや、それがあのケメックスだったり。
 1969年公開当時のニューヨークでは、帝王ウォーホルがまだまだブイブイいわせてたんだろうと想像がつくポップアート・パーティーのくだりがあったり。

 とにかく、ジョンが属するニューヨーク・スノッブ階級の生活の一端が垣間見えたのは若き店主には刺激的でありました。
 高報酬の家具デザイナーという役どころに当時32歳のダスティン・ホフマンがはまっております。
 24歳のミア・ファロー演じるメリーは、地方都市出身だったり部屋をシェアしていたりどちらかというと大衆階級寄りに描かれているのですが、ボーイッシュなショートヘアーにミニマルなワンピースがとっても似合っていてまさに時代のアイコン的女の娘。
 60年代も終わりを告げようというニューヨークを舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールものとして、この男女の「組み合わせ」の危ういバランス感は結構リアリティがあるように思うのですが。 

 いつものように夜7時からスタート。
 お楽しみに。


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 ”好きな映画がロードショー公開された月日に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「アリスの恋」。
 42年前の本日1974年12月9日(米)に公開されました。

娘時代には歌手を目指したアリスも、すでに35歳。粗野な夫に頼りきり、こましゃくれた小学生の息子トミーと平凡な生活を送っている。しかし、夫の事故死をきっかけに、アリスは再び歌手を目指すことを決心し、トミーを連れて故郷モンタレーを目指し旅立った。

オンボロ車での長距離移動ではたちまち金が底をつき、途中の町で職を探すアリス。歌手と名乗ってバーを回るが働き口は見つからない。ようやく雇われたバーで言い寄る男とすぐに懇意になるアリス。だが、この男はドメスティック・バイオレンスで妻をいたぶる危険人物だった。

トミーと共に町から逃げ出し、男に頼る自分の性格を反省するアリス。次に立ち寄った町ではウエイトレスの仕事しか見つからなかった。店の常連で離婚歴のある牧場主デヴィッドはアリスに好意を抱き、息子のトミーにも優しく接してくれた。しかし、男には頼るまいと心に決めたアリスはなかなかデヴィッドと打ち解けられない。(ウィキペディアより)


 店主がまだ田舎にいた高校生の頃、「アリスの恋」の吹替え版録画を何度も繰り返し視ていた記憶があります。

 本作のどこが、青臭い高校生の拙い琴線に触れたのかよく覚えておりませんが、店主にとっては思入れのある映画であるのは間違いないのです。

 

 アルック座で観直すにあたって、本作が公開された時代背景を少々探ってみますと、1960年代後半から米国で巻き起こった「男女は社会的には対等・平等であって、性別による差別や区別の壁を取り払うべきだ」というウーマン・リブ運動がキーワードとして浮き上がってきます。

 映画の公開が1974年。その後1979年になって国連総会で女子差別撤廃条約が採択されます。(ちなみに日本では、1970年に第一回ウーマンリブ大会が開催。1974年に男女雇用機会均等法制定。)ヒラリー・クリントンが先の大統領選で、その椅子にあと一歩のところまで迫ったのも記憶に新しいですが、本作が「女性の自立を描いた女性のための映画」の先駆けといわれる所以もこうした時代の流れがあったからであります。

  

 ともあれ「アリスの恋」は、号泣必須の感動作といういうものではないのですが、人が心の底で日常に求める温もりのようなものを再認識させてくれる作品に仕上がってると思います。

 監督は、今や名匠の域のマーティン・スコセッシ。当時「タクシー・ドライバー」を撮る前の32歳の新鋭でした。 

 シンプルなストーリーながら、ジョン・カサヴェテスを意識したという俳優陣から解放された演技を引き出すその演出は、人として及第点はもらえそうもない登場人物たちの愛さざるを得ない「生」を浮き立たせております。

 アリスと生意気盛りのその息子トミーとの会話のやりとり、ようやく職につけた戦場のようなレストランで繰り広げられる先輩ウエイトレスたちや店主との言葉の攻防戦は見ものです。


 さて、アリスは今度こそ自立した女として生きていくきっかけを掴めたのでしょうか?

 それは本作を観てのご判断を。

 ちなみにですが、アリス・ハイアットを演じたエレン・バースティンは本作で見事アカデミー主演女優賞を射止めました。


 いつものように夜7時くらいからスタート。

 お楽しみに。


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”好きな映画がロードショー公開された月日に合わせて鑑賞することで当時の季節感を追体験してみたい”シリーズ!
 というわけで、今夜のアルック座は、「インサイド・ルーウィン・ディヴィス 名もなき男の歌」。
 3年前の2013年12月6日に公開されました。

1961年、NYのグリニッジ・ヴィレッジ。ライブハウスで歌うフォーク・シンガーのルーウィン・デイヴィスは、最近何をやっても裏目に出てばかり。一文無しで知り合いの家を泊まり歩く日々。つい手を出した女友達からは妊娠したことを告げられ、おまけに仕方なく預かるはめになった猫にも振り回される始末。山積みになったトラブルから逃げ出すようにルーウィンはギターと猫を抱えて旅に出る。年老いた父との再会の末、とうとう歌をやめて父と同じ船員に戻ろうと決意するが、それさえもうまくいかない。旅から戻り打ち拉がれたルーウィンはまたNYのライブハウスにいた。歌い終えたルーウィンがふとステージに目をやると、そこにはやがてフォークの世界を大きく変えることになる無造作な身なりの若者の姿が...(公式サイトから抜粋)

 ディラン以前のフォーク・シンガーというと、ウディ・ガスリーやピート・シーガーくらいしか名前が出てきませんが、本作主人公のルーウィンにはモデルがおりまして、そのディランが駆け出しの頃憧れていたというデイヴ・ヴァン・ロンクなるフォーク歌手がその人。
 この人物の回顧録を下敷きに、コーエン兄弟が脚本を書き、監督したのが本作になります。

 1961年のNY、フォーク・クラブのメッカだったグリニッジ・ビレッジが舞台というのがまず興味深いですね。
 となると、その直後、時代の寵児になるボブ・ディランあたりにスポットをあてたくなるところですが、入れ替わるように人々の記憶から失われていったディランの5歳年上となる先輩格ミュージシャンが主人公のモデルというのがな珍妙なる悲喜劇を得意とするコーエン兄弟らしい。
 特筆すべきは、撮影が「アメリ」を撮ったブリュノ・デルボネル。
 このセザール賞を獲ったフランス人カメラマンが、冬のグリニッジ・ビレッジをどんな風に切り取って魅せてくれるのか要注目です。
 

 あと、映画の設定上、演奏シーンが見どころになりそうですが、ルーウィン演じるオスカー・アイザックの歌とギターは玄人はだしの腕前。
 今注目俳優の彼、実はジュリアード音楽院卒という経歴を持っているらしいので、それも納得の業であります。

   
 いつものように、夜7時くらいからスタート。
 お楽しみに。

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